転職活動は、新しいキャリアをスタートさせるための重要なステップです。そしてその成功を左右する鍵となるのが「自己分析」です。
「今の職場に不安があり転職したいけど自分には何が向いているんだろうか」
「転職してもまたすぐに辞めてしまったらどうしよう」
そんな迷いや不安を抱えていませんか?
転職時に伴う不安や迷いに対抗する大きな1つの手段が「自己分析」です。
就職するときに散々したよ!という人もいるかも知れません。しかし転職活動における自己分析は、新卒の就職活動とは異なる側面を持っています。
そこで本記事では以下についてまとめました。
- 転職活動における自己分析の重要性
- 転職活動における自己分析の特徴(体験談中心)
- 具体的な自己分析の方法
- 転職における自己分析が人生にもたらすメリット
より良い人生のためにしっかり自分と向き合っていきましょう!
就活とは違う転職での自己分析の重要性
小さい頃から何度も自己分析をする機会がありますが、それぞれのライフステージや状況・年齢によって自己分析で必要な項目・考え方は異なりますが、端的にいうと転職での自己分析は以下のことがポイントとなります。
転職活動を超えて人生まで左右する可能性が高い
なぜ人生まで左右する可能性が高いのかということを説明するために、まずは就職活動と転職活動における違いを確認しましょう。

新卒の就職活動における自己分析:
主に自分の強みや弱みを把握し、企業が求める人物像とのマッチングを図ることを目的としています。またこれまでに何を頑張ったかという視点よりもこれから何をしたくてどういう挑戦がしたいかということも比較的重視される傾向にあります
転職活動における自己分析:
これまでのキャリアで培った経験やスキル、価値観などを深く掘り下げ、今後のキャリアプランを明確にするために行います。これまでに仕事でどんな成果を上げたのか、何がすでに身についているのか、そこから将来にどんなプランを見出しているか等です
新卒との大きな違いは言わずもがな社会人経験の有無です。学生時代を終えて社会人を経験し、いろいろな経験をしたうえで今後の長い人生をどう過ごしていくのかを考える機会となるのが転職活動における自己分析の特徴です。
実際の転職活動のスケジュールや体験・転職活動中の転職への向き合い方はこちらの記事で書いています。
転職活動における自己分析の特徴
ここからは実際に20代での転職活動をする中で特徴的だと感じたことを記載します。ポイントは3つです。
- 自己分析結果がそのまま強みや転職理由として使えることが多い
- 実績と挑戦をバランスよくアピールできる
- 辛かった失敗の経験を教訓に切り替えることができる
自己分析結果がそのまま強みや転職理由として使えることが多い
転職活動における自己分析では、学生時代の経験ではなく実際に社会人として働き、これまで仕事をしてきた経験に目を向けていきます。
成功体験や失敗から得た教訓、得意なスキル、そして情熱を持って取り組めることなどを具体的に洗い出します。これらの項目を洗い出すしていくと自ずとなぜ転職するのかということが明確になっていきます。
特に以下の要素が見えてきた時は次の職場探しや面接で考慮すべき点となるので大切に向き合うようにしましょう。
- 今の職場になぜ不満を感じているのか
- 新しい職場で自分は何をしたいのか
- これからの自分はどのように生きていきたいのか
- 社会の中でどのような役割を担っていきたいのか
こういった要素が明確に見えてくることになります。

学生の頃に行っていた自己分析から、より自分の人生を長い目で見た自己分析をしている感覚がありました。
だからこそ、かなり時間と労力がかかりました。
自己分析のいろいろな方法に関しては後述しますが、
自己分析質問20選
- 今の職場に持っている不満がなんなのか
- 今の職場に満足していることは何か
- 働いている中で辛かったことは何か
- これからどんな働き方をしていきたいか
- 仕事をしている中で何をしている時に喜びを感じたか
- どんなことにやりがいを感じるか
- 仕事を辞めたいと思ったきっかけは何か
- お金、やりがい、社会貢献等なんのために働きたいか
- 今の職場で出した成果はあるか
- 今の職場で失敗を乗り越えた経験があるか
- どんな成功をした時に幸せを感じたか
- 自分が仕事をする中で大切にしたい思いは何か
- 転職してからどういうライフスタイルにしたいか
- 転職で短期的に何を得たいか
- 転職で長期的に何を得たいか
- 職場での人間関係をどういうものにしたいか
- 将来リーダーや管理職になりたいかどうか
- どんな時にストレスを感じるか
- ストレスを感じたときにどう立ち向かうか
- どんな自分になっていきたいか
第二新卒を活かして実績・挑戦のうち得意な方面からアピールできる
20代のうちは第二新卒と言われる期間で比較的転職する人が多い期間です。だからこそ、社会に出て年数が浅いことも、社会経験があることも面接を実施する側からは周知の事実となります。
実績と挑戦、どちらの側面からアピールしても自然なアピールになります。
実績からの側面:
・実際に社会に出て経験したことやあげた成果をきちんと述べることができれば大きなアピールになる
挑戦からの側面:
・新たなことに挑戦したいという気持ちや熱意でもアピールすることができます。
第二新卒については明確な定義はないとされているため以下を参考にしてください。
第二新卒とは一般的に新卒入社後、社会人経験が3年未満の若手ビジネスパーソンという意味でよく使用されます。該当する年齢は4年制大学を卒業していれば25歳前後、高卒は20歳前後です。明確な定義はなく、転職サイトや企業によっては、漠然と若手を指している場合もあります。
第二新卒とは?年齢は何歳まで? 定義や転職のやり方、採用企業目線を解説 |転職ならdoda(デューダ)
https://doda.jp/guide/nisotsu/
社会人経験が長くなるにつれて実績や成果をあげていることが必要になってきます。また、転職後の社内での役割も即戦力や管理職が求められるようになってきます。
一方でこの20代の転職は新卒と近い教育体制が整っていることも多いです。つまり、どちらの方面を重視してもしっかりとアピールすることができます。
この第二新卒という期間を意識して自分がどちらに重きを置いた方が強くアピールできるのかしっかり分析して考えて転職活動に臨みましょう。
辛かった失敗を経験と教訓に切り替えることができる
少し余談的な要素にはなりますは、これまでしてしまった失敗を経験や教訓に切り替えて強みとしてアピールできるようになります。
この質問に答えるにはしんどいかもしれないですが失敗と向き合う必要があります。しかし、裏を返せばしっかりと自分の失敗と向き合って乗り越えることができるということです。
この部分と向き合うのが辛いからといって例文を探して、うわべだけのテクニックや模範解答で乗り切ることもできます。しかし私はこの部分を深めに分析することですごく前向きに転職活動を進めることができました。
失敗をただ振り返るのは難しいと思うため以下に視点を引用しておきます。
失敗してしまったと落ち込んでいるとき、視点は“今”に集中しています。でも、起きてしまったことは仕方がない。見る視点を“将来”に変えることで、心は軽くなるものです。
失敗の原因はどこにあったのか。きちんと原因分析はしつつ、「では、次に同じようなことが起こったときに、何に気をつければいいのか」と次に活かす視点につなげましょう。
仕事でミスして失敗してしまった!「落ち込む自分」からの立ち直り方7選 | リクナビNEXTジャーナル
https://next.rikunabi.com/journal/20240425_d01/
こういった視点で少し客観的に分析することで、心も軽くなり、面接のアピールにもなり一石二鳥の効果が得られます。
向き合い合いたくない現実だからと思って避けるのではなく、心理的な距離・余裕を持って向き合いアピールポイントに変えていきましょう!
内面と外的要因の両方からのアプローチで自己分析を行おう
自己分析を効果的に行うためには、内面と外的な要因の両方からのアプローチが必要です。ここでは、具体的な方法を4つ紹介します。
- マインドマップで自己分析する
- 他人との会話の中で自己分析する
- MBTI診断を利用してみる
- 遺伝子検査で遺伝的な性格やストレス耐性を知る
マインドマップで自己分析する
一般的には中心に「自分」を置き、そこから過去の経験、スキル、価値観などを枝分かれさせて書き出していくことで、客観的に自己分析することができるものとして利用されています。
もちろんこれだけでも効果がありますが、私のおすすめの方法は中心や根本に置くものを「得意分野」「実現したい未来」のようにいろいろなものに置き換えて実践してみることです。


画像では得意分野、実現したい未来を根本に置いた例の抜粋です。
中心部分を自分という広い意味や言葉から少し狭めてマインドマップを作成すると、より深く思考することができます。
質問の回答を考える一問一答形式の自己分析だけでは掬いづらいような小さな感情や潜在的な思考に気づくことができるためぜひ実践してみてください。
中心に置くものの例は以下にいくつか挙げておきます。
自分自身 得意分野 自分の能力 長所 短所 理想の人生
幸せ 挑戦したいこと 苦手なこと
もう少し深く自分の思考と向き合うような方法が知りたければこちらの記事もご一読ください。
他人との会話の中で自己分析する
自分で自己分析するのが苦手であれば人に頼るのも1つおすすめの方法です!
他者との会話で自分が想定していなかった流れの会話や質問を受けることで、なかなか気づ気なかった部分に気づくことができます。
友人や家族に協力してもらうことも良いかもしれませんがやはり、転職という観点においては転職エージェントの方を頼るのが最適解だと私は感じました。



実際に自分も会話を通して新しい働き方を教えていただくことでより理想の働き方が明確になりました。
そして、それぞれの年代にあった自己分析を行うことは必須です。転職エージェントも同様に自分の年代や状況にあったエージェントを選ぶことが重要です。
※本記事は20代転職に特化しているためその視点でおすすめの転職サイトを以下に1つ紹介します。
【第二新卒エージェントneo】さんです
第二新卒エージェントneoでは、若手以外や職務経験者など経歴がある人には向いていないという評判があります。
一方でバナーにも書かれている「あなたよりもあなたを知ってくれる」という言葉通りエージェントさんが親身になって相談に乗ってくださります。20代の社会人経験が浅い時期だからこそ、こういった手厚いサポートを受けられる環境は周りの転職者よりも有利に働きます。
より良い転職先を見つけるためにも1歩踏み出して登録してみてください。
\適職を紹介&無料で内定までサポート/
MBTI診断をしてみる
おすすめの方法その3がMBTI診断です。
転職活動に使えるの!?と思った方もいるかもしれませんが実際に適職診断などでも応用されています。
MBTI診断が他の診断や心理テストと異なっていると感じたところを以下にあげます
- 選択肢が2択ではない
- 質問が多い
- 言い回しが違う内容のにている質問がある
- 診断結果が詳細に書かれている



心理テストでしょ?と侮っている方こそ、ぜひ受けてみてください!
\まずはお試し!/
私自身初めて回答したときは少し長いなと感じることもありました。しかしだからこそ情報が蓄積されて実際に結果を見てみると、自分の選択から導き出されたものであるため性格や得意不得意で納得できる部分がとても多かったです。
中には意識していなかったけど、確かに言われてみるとそうかもしれない・・と自分でも気づかなかった一面も結果として出てきました。
また、これだけではなく、今持っている将来の見通しややりたいことが今の自分の性格的に向いているのかどうかの判断材料にも使用することができます。
これは転職とは少し逸れるかもしれませんが、自分の得意な人間関係の取り方や、気をつけるべきポイントなど人間関係の傾向も知ることができ人との関係を作りやすくなりました。
もちろんこれが全てになるわけではありませんが、自分を知るためにはすごく良いツールです!ぜひ試してください。
遺伝子検査で性格やストレス耐性を知る
私たち人間の性格や行動は生まれ持った遺伝にも大きく左右されています。
あらゆる行動や心の働きは遺伝の影響を受けることがわかってきたのです。どの程度の影響を受けるかは要素によって異なるものの、大雑把に言って「50%」と考えておくといいでしょう。つまり、遺伝と環境の影響がそれぞれ半々くらいというわけです。
知能や性格の遺伝影響とは? 生活環境も大切? 行動遺伝学者に聞いてみた!【中編】|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kosodate/201603/20160315-2.html
つまり、遺伝子も自分を作る大きな要素であり、立派な分析対象です。
ということでおすすめ4つ目の方法は遺伝子検査となります。
私自身一度遺伝子検査を受けたことがありますが遺伝的な質病のリスクなどに加えて「情報処理速度」や「運動能力」の傾向も知ることができました。
自分では得意だと思っていることが本当に得意な傾向があったり、苦手な傾向があるということを知ることができ良い自己分析になりました。複数の数字を分析する情報処理能力が高いからデータ処理の分野に目を向けていいかもしれないな という仕事に使うことができそう!といった新しい発見もありました。



転職とは少しそれますが、自分の肌の強さやアルコール耐性などを知れた事でより健康的な毎日を過ごせるようになったという嬉しい変化もありました!
これはあくまで遺伝的傾向で、それまで育ってきた環境や経験で大きく変わります。しかし、今の自分が理解できていない時や、実際にどういう能力が伸ばせそうなんだろう?ということを知るために、遺伝子検査で遺伝的傾向を掴むのも今後の生活への1つ大きなヒントになるかもしれません。
Pro版を受けると少しお値段が張ってしまいすが、項目数が多く一覧ではどこを見れば良いか難しい検査結果も、AIを利用し必要な情報を必要なときに簡単に受け取ることができるためおすすめです!
※無料で受けられるわけではないということと、検査結果が出るまでに3〜4週間かかってしまうため、そこはご注意ください!
\豊富なコンテンツとAI検索が魅力/
自己分析がもたらす人生へのメリットについて
私が転職の時に改めて自己分析を行い、今実感しているよかったことは以下の通りです。
- 現状維持の日々から脱出できた
- 自分の人生の軸が明確になり判断基準ができた
- 自己理解が深まりストレスへの向き合い方が変わった
1つ目、社会人になって20代で再度自己分析をしていること自体がそもそもの大きな前向きな進歩です。
しかし、この記事を見てくれている方の多くは自己分析をしてみようと思っている人が多いと思います。そう思って行動を起こしていることがまず素晴らしく現状維持からの脱却となっています。
これだけで過去の私のようになんとなく過ごしている人たちに差をつけることができます、
2つ目、自分がどんな人生を送りたいのか先を見据えた自己分析を行うことで、自己理解が深まります。そうすると仕事や生活をしていく中での様々な判断基準が明確になります。
例えば、勤務地などの大きな選択から、お金の使い方など日々の積み重ねにおける選択まで、自分の人生を軸にした選択ができるようになります。選択する意思力がどんどん自分に身についていきます。
そうすると少し勇気が要るような挑戦も少しずつ選択できるようになり結果的に積み重ねができ生活を大きく変えることができます。
3つ目、自己分析をすることで自ずと自分の内面を理解することとなります。そうすることで自分の感情をコントロールすることができるようになります。
これまで毎日の中でストレスが溜まって怒りっぽくなっていた、イライラすることが増えたという感覚があるのであればそれはもしかしたら自分をコントロールする能力が弱まっていたからかもしれません。これもまた自己分析で解消できるかもポイントです。
みなさんは一次感情と二次感情をご存知ですか?
心理学では「怒りは本当の感情ではない。怒りの奥に本当の感情がある」といわれています。
私達が最初に感じる感情を「一次感情」といいます。具体的には「心配・不安・さみしさ・落ち込み・悲しみ・悔しさ・期待・安心・喜び」などの感情のことをいいます。
一次感情は早いスピードで二次感情に変わるので、最初に感じた感情は心の奥に押しやられて、自分は怒りしか感じていないと誤解をしている人がとても多いのです。
怒りは二次感情!怒りの奥にある本当の気持ちとは? – カウンセリングサービス心理学講座
https://www.counselingservice.jp/lecture/33039/
上記のように怒りや嫉妬は二次感情です。しかしそれを自分で理解できない余裕のない生活をしていると、自ずと人に強く当たることが増えます。その結果人間関係を構築することがどんどん難しくなっていきます。
職場でも私生活でも気づけば孤独感を感じるようになっていくかも知れません。
一方で自己分析が進んでいくと、自分が何に対して喜びを感じ、何に対して悲しみや不安を感じるのかということが見えてきます。一次感情である根本の感情・要因と向き合うことができれば、怒りは鎮まり原因を相手に伝えることで冷静な解決ができるようになります。
まとめ:より深い自己分析でより良い人生を送ろう
20代での転職活動は、自分自身のキャリアを見つめ直し、新たな可能性を切り拓くための絶好の機会です。
自分と向き合うことは必ずしも簡単ではありません。時にはネガティブな感情も生まれてしまうかも知れません。
しかし、逃げずに転職のタイミングでしっかりとした自己分析を行い、自分をより深く知ることで自分自身の価値を最大限に引き出せる可能性が大きく高ます。
しっかりと自己分析を行い、後悔のない、理想のキャリアを実現させることができますように!
参考サイト:
第二新卒とは?年齢は何歳まで? 定義や転職のやり方、採用企業目線を解説 |転職ならdoda(デューダ)
https://doda.jp/guide/nisotsu/
仕事でミスして失敗してしまった!「落ち込む自分」からの立ち直り方7選 | リクナビNEXTジャーナル
https://next.rikunabi.com/journal/20240425_d01/
知能や性格の遺伝影響とは? 生活環境も大切? 行動遺伝学者に聞いてみた!【中編】|ベネッセ教育情報サイト
https://benesse.jp/kosodate/201603/20160315-2.html
怒りは二次感情!怒りの奥にある本当の気持ちとは? – カウンセリングサービス心理学講座
https://www.counselingservice.jp/lecture/33039/
コメント